25年度PB 01年度以降で赤字幅最小 内閣府試算

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首相官邸=東京都千代田区で2023年1月11日午前10時44分、竹内幹撮影 拡大
首相官邸=東京都千代田区で2023年1月11日午前10時44分、竹内幹撮影

 内閣府は7日の経済財政諮問会議で、財政健全化の指標となる国と地方の「基礎的財政収支」(プライマリーバランス=PB)が、2025年度に3・2兆円程度の赤字になるとの試算を示した。企業の好業績による税収増などにより、4・5兆円程度の赤字を見込んだ1月の試算時より収支が改善する。赤字幅はPB目標を掲げた01年度以降で最小となる見通し。

 PBは社会保障や公共事業などの行政サービスを提供するための政策経費を、借金に頼らず税収などでどれだけ賄えているかを示す指標。内閣府は年に2回、試算を公表している。

 26年度は黒字転換を見込む。税収増などが寄与し、黒字幅は1月の試算の2・2兆円程度から3・6兆円程度に拡大。政府は6月に閣議決定した経済財政運営の指針「骨太方針」でPBについて「25~26年度を通じて可能な限り早期の黒字化を目指す」としており、現状では達成は可能だ。ただ、今秋に大型の補正予算を組み、予算執行が26年度にずれ込むなどした場合は赤字転落する可能性は残る。

 内閣府は同日、最新の経済見通しも公表した。物価高や米国の関税措置の影響で、25年度の国内総生産(GDP)成長率は物価変動を除いた実質で昨年12月に示した1・2%程度から0・7%程度に引き下げた。26年度は内需が下支えし、同0・9%程度となる見通し。【加藤結花】

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