トランプ米大統領は7日、ロシアとウクライナの停戦を巡るプーチン露大統領との会談に関し、プーチン氏がウクライナのゼレンスキー大統領と会談することを、開催の条件にはしないと明らかにした。
3首脳による会談にはウクライナ側が意欲を示すが、露側は早期の実施に否定的だ。トランプ氏は米露首脳会談を開くことを優先している模様だ。
トランプ氏は、ホワイトハウスで記者団から、米露首脳会談開催のためにプーチン氏がゼレンスキー氏と会談する必要があるかを聞かれ、「必要はない。彼ら(ロシア)は私と会いたいと思っている。殺りくを止めるためにできることは何でもする」と語った。
米ABCニュースによると、ホワイトハウスのレビット報道官は7日、トランプ氏はプーチン氏との会談を受け入れるとする一方で、米側は依然として3首脳による会談を望んでいるとも説明した。
トランプ氏の発言に先立ち、複数の米メディアは米当局者の話として、米露首脳会談の開催にはプーチン、ゼレンスキー両氏の会談実施が条件になると伝えていた。
また、露側が「決定した」とする米露首脳会談の開催場所を巡っても、米当局者は「決まっていない」と否定し、情報が錯綜(さくそう)している。
レビット氏は「会談は調整中で、詳細(の情報)は適切な時期に提供される」と述べるにとどめた。
関連して、ルビオ米国務長官は6日、米メディアで、3首脳会談の前に「多くのことが起こらなければならない」と指摘した。米露や3カ国の首脳会談の実施時期について「今後の展開次第だ。(ロシアとウクライナの)見解が十分に近づいていない中で首脳会談を開いても、何も成果は得られない」と述べ、地ならしに動いているとした。
一方、トランプ氏は7日、「8日」を期限としていた、ロシアと取引する第三国に「2次関税」を課すかどうかの判断について、「プーチン氏次第だ」と述べ、明言を避けた。【ワシントン松井聡】
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