第107回全国高校野球選手権大会に出場している広陵(広島)で起きた暴力事案について、阿部俊子文部科学相は8日の閣議後記者会見で「暴力行為は決して許される行為ではない。被害を受けた生徒のケアと、暴力行為に及んだ生徒への指導など、適切に対応して再発防止に努めていただきたい」と述べた。
広陵の発表によると、学校の寮で1月下旬、当時2年生だった複数の部員が、1年生1人に暴力を振るった。日本高野連は3月、野球部に対する厳重注意を決め、被害部員は3月末で転校したという。
SNS(交流サイト)で日本高野連や学校に対する批判があがっていることについて、阿部氏は「主催者である日本高野連において適切に判断されるものと承知している。個別のコメントは控える」と話した。
また、SNS上では複数の部員を加害者として名指しした投稿が相次いでいる。これに対して阿部氏は、匿名性が高いSNSでは発言がエスカレートしていくとした上で、「誹謗(ひぼう)中傷として新たな人権侵害を生むことにつながるので、冷静な対応をお願いしたい」と呼び掛けた。【木原真希】
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