高校野球・夏の甲子園1回戦(9日)
市船橋(千葉)―明豊(大分)
舞い込んできたチャンスを、明豊打線が確実にものにした。
三回に先頭が四球で出塁。ここから2人続けて犠打を試みたが、ともに失敗し、2死一塁に。好機はしぼんだかに見えた。
だが、ここから敵失と暴投で二、三塁となった。この場面を、2番・藤翔琉(とうかける)は逃さなかった。
1ボールから2球目。真ん中に来た143キロの直球を中堅に鋭くはじき返し、先制の2点適時打とした。
藤は五回2死三塁でも、2番手投手の低めの変化球をうまくすくい上げ、4点目をもたらす適時二塁打を放った。
試合前、川崎絢平監督は、キープレーヤーの一人に藤を挙げていた。「常にチームの軸としてやってきてくれた。(左打者の藤に対し)相手は右ピッチャーが多い。チームを勢い付けてくれたら」
藤が打った投手は、ともに右投げ。その期待に応える集中力を見せた。【深野麟之介】
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