米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの電子版は9日、中国共産党の対外交流部門、中央対外連絡部(中連部)の劉建超部長(61)が当局によって拘束されたと報じた。
劉氏は外交官としての経験が長く、日本の政治家とも交流があり、次期外相とみる向きもあった。習近平国家主席が掲げる反腐敗運動の新たな標的となった可能性がある。
報道によると、劉氏は7月下旬、外国訪問から北京市に戻った後に連行されたという。拘束理由は明らかになっていない。
中連部部長は閣僚級ポストで、劉氏は共産党序列上位約200人で構成する中央委員会のメンバーでもある。これまで外務省報道局長や、日本担当の外務次官補などを歴任してきた。その後、国家腐敗予防局副局長(次官級)として汚職取り締まりを担当した。
2022年に中連部部長に就任した後は、政党外交の責任者として日本の政治家が訪中した際に会談するなど、対日外交においても重要な役割を担ってきた。【北京・河津啓介】
Comments