全国高校野球選手権第8日の13日、第2試合に登場した中越(新潟)の堤歩力我選手(3年)の名前は「ありが」と読み、「ありがとう」が由来だ。「生まれてきてくれてありがとう」という両親の感謝の思いが込められている。
漢字3文字の名前は父比美紀(ひびき)さん譲りだ。現在は社会人の兄叶夢人(かぶと)さん、中学3年の弟大偉也(だいや)さんと、3兄弟全員が同じように3文字で名付けられている。
「歩力我」の3文字には、「力強く自分の人生を歩んでほしい」との思いも込めた。
群馬県出身で、「親には寮生活もさせてもらっているので、勝って恩返しがしたい」と意気込んでいた堤選手はこの日、「1番・遊撃」で先発出場。第1打席で右翼への二塁打を放って出塁し、暴投の間に先制のホームを踏んだ。
アルプススタンドから試合を見守った比美紀さんは「憧れの舞台なので楽しんで、勝っても負けても全て出し尽くしてほしい」とエールを送った。【吉川雄飛】
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