ChaO アニメの自由さ生かす

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 日本の“基幹産業”とまで持ち上げられたアニメ。新作「鬼滅の刃」の大ヒットを見ればそれもうなずける。とはいえ人気原作の分かりやすいシリーズものだけが日本アニメではない。物語も絵も独創的、愉快で奥行きもあるこんな作品もあるのである。

 筋立ては、ご存じ人魚姫。人魚が地上の男に恋をする。しかし人魚の国のお姫様、チャオ(声・山田杏奈)は、半人半魚というより、人語を解し、尾びれを足代わりにして歩く魚。船舶をつくる会社のサラリーマン、ステファン(声・鈴鹿央士)の前に突然現れ、公衆の面前で愛を告白する。ステファンは「魚は恋愛対象外」とドン引きだが、人間界は海中に販路拡大の好機とばかり「人魚界との友好の証し」と大騒ぎ。流されやすいステファンは逆らえず、2人(?)はめでたく結婚する。

 クセのある線と絵柄、本筋とは関係ないところでの過剰な動きと情報量。すべてを説明してくれる親切さはないが、めくるめくような映像は視覚と想像力を引っかき回す刺激に満ちている。

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