
28日に開幕する第96回都市対抗野球大会。全国12地区の厳しい予選を突破してきた代表チームの主役候補を紹介します。10回目は四国代表で2年ぶり14回目出場、高松市・JR四国の近藤壱来投手(27)。高校以来となる坊主頭にしてでも何かを変えようとしたエース右腕に迫りました。
都市対抗野球大会の出場チームの主役候補を紹介する過去の記事は以下から読めます
「社会人で認められたい」 JFE西日本の20歳、田中多聞が抱く情熱
前回王者のリードオフマンを見て味わった悔しさ JR東日本東北・浦林祐佑
予選で驚異の打率7割 捕手のリード安定で得た自信 西部ガス・松山翔太
「打たれた記憶が残り…」
2年前。独立リーグ、四国アイランドリーグplus・香川から移籍してきた最速152キロ右腕が東京ドームで衝撃を与えた。
都市対抗大会1回戦。相手は前回大会準優勝の東京ガスだった。力のある直球にスライダー、フォークを織り交ぜて的を絞らせず、2度のタイブレークをしのいだ。延長十一回を投げて1安打の完封劇を演じた。
社会人を代表する強打者らに「何回やっても打てる気がしない」とまで言わしめ、まさに「無双状態」だった。秋の日本選手権でも好投が続き、チームを8強入りに導いた。
しかし、いい時ばかりではなかった。
昨季は「打たれた記憶が残り、自信が持てなくなっていた」と振り返る。
昨年4月のJABA四国大会準決勝。中1日で先発のマウンドに上がるとJR西日本打線に立ち上がりからつかまった。四回途まで投げ、10安打8失点だった。
「大会でここまで打たれたのは久しぶりだった…
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