「使命感ある人」「和ませ役」 死亡2隊員に悲しみの声 大阪ビル火災

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消防隊員2人が死亡したビル火災の現場には、花や飲料水が手向けられていた=大阪市中央区で2025年8月19日午前8時40分、松原隼斗撮影 拡大
消防隊員2人が死亡したビル火災の現場には、花や飲料水が手向けられていた=大阪市中央区で2025年8月19日午前8時40分、松原隼斗撮影

 「使命感のある人だった」。大阪・ミナミで消防隊員2人が死亡した火災で、亡くなった森貴志さん(55)と同期の大阪市消防局の男性隊員は突然の訃報に言葉を失った。

 火災が起きた18日、男性は現場での活動には加わらなかったが、入り乱れる無線連絡を聞いて火災の大きさを悟った。30年以上の経験がある森さんが犠牲になるとは思いもしなかった。

 後輩思いの面倒見の良い人だった。男性は「熱かったやろうな。私たちはこれを教訓に頑張らないといけない」と言葉を振り絞った。

 森さんは妻と子ども2人の4人家族で、大阪府羽曳野市の自宅で暮らしていた。近所に住む女性(52)によると、子どもが小さい時には幼稚園のPTA会長を務め、運動会でのテント設営や荷物の運び出しなどの力仕事を率先して引き受ける姿が印象的だったという。

 女性は「子煩悩な方で仲の良い家族。命をかけて仕事をしていたんだと思う。本当に残念だ」と話した。

 長友光成さん(22)は2023年10月に大阪市消防局に採用された。隊員を育成・教育する大阪府立消防学校で同級生だった男性によると、宮崎県出身で仕事に対する姿勢も真面目だったという。

 男性は「卒業までの半年間、訓練も部屋も一緒だった。宮崎弁がみんなを和ませ、同級生から親しまれていた。亡くなったことが、まだ受け入れられない」と悲痛な面持ちで話した。【川地隆史、松原隼斗】

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