全国農業協同組合中央会(JA全中)は21日、2024年度決算が16億9600万円の赤字となったと発表した。赤字は3年連続で、一般社団法人化した19年以降最大という。
JA全中によると、純資産に当たる正味財産の25年3月末残高は198億4600万円。当期損益に当たる正味財産増減額は前年度比16億9600万円減だった。業務システムの開発失敗に伴い、運用コストが当初の想定を大幅に上回ったことが赤字の要因としている。JA全中の山野徹会長はこれらの損失を受け、既に辞意を表明している。
また、山野会長は21日の記者会見で、政府が随意契約で小売業者などに直接売り渡した備蓄米の8月末までの販売期限を延長したことについて「新米出荷の準備をしてきた生産現場では、混乱と今後の需給や価格への影響を懸念する声が上がっている」と批判し、再延長や再放出をしないよう求めた。【渡辺暢】
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