全国高校野球選手権大会は最終日の23日、阪神甲子園球場で決勝があり、日大三(西東京)は沖縄尚学に1―3で敗れ、3回目の優勝はならなかった。
監督として初めて決勝の舞台に臨んだ日大三・三木有造監督は選手の頑張りをたたえつつ、試合直後にナインと4方向の観客席に一礼した思いなどを語った。試合後の主な談話は次の通り。
日大三・三木有造監督
<準優勝に終わった>
よくここまで来たと思います。ものすごい成長ですね。来た時と帰る時で、こんなに違うのかというくらい、すごい生徒たちでした。いい男になりましたね。
良い経験で、財産になる。(3年生は)同級生や後輩に伝えて、(後輩は)「自分たちが(甲子園に)戻ってくるんだ」と(チームを)引っ張っていかないといけないですね。
<試合後、4方向の観客席に向かって礼をした>
西東京大会の決勝でもやったんです。甲子園でも決勝まで来させていただいて、最後は皆でやろうぜ、と。「ありがとうございました」と皆さんに伝えた。
<先発に今大会初登板の谷津輝投手を送った>
(谷津投手は)制球が良くて、力がある投手。びっくりされるような投手を送っているわけではない。期待以上だった。投手はよく3点に抑えてくれた。最後はやっぱり打線が点を取らないとだめですね。
(3番手で投げたエースの近藤投手は)できるだけ短いイニングで、と思っていた。少し体も重そうだった。
<沖縄尚学の先発・新垣有絃(ゆいと)投手を攻略できなかった>
高めに浮く変化球が来ると思っていた。その高めに、手が出なかった。もっと振っていってもよかった。(4番の)田中諒が打ってくれたら、試合が違ったんでしょうけど。
でも、のびのびやっていた。もっと楽に打たせてあげられてもよかったかな。
<主将の本間律輝が3安打>
昨日、バットを変えたみたいですよ。感触が良くて、吹っ切れたんじゃないですか。
このチームは彼が引っ張ってきた。寡黙で「俺についてこい」という感じでした。がみがみ言うタイプじゃないけど、背中で引っ張ってくれました。
<強打の日大三を出せたか>
最後の最後、(決勝で)出せればよかったけど、スイングはしっかり振って、力負けしない打線になってくれた。
6月に、「今日は振ろう」と2時間くらい(選手たちが)ずっとティー打撃をして、(監督は)ボールを投げたら肩痛くなってきちゃって。投げていると(選手たちの)バットが振れてくるから「よーし」となって、気づいたら時間がたっていた。
やっぱり勝つためには(練習でたくさん)振らないと。(選手たちは)よく振ってくれました。打ち負けない打線を目指していた。もっと振って強い選手を作りたいな。
<七回に死球の判定を巡って球審に確認する場面があった>
最初、審判の方が「ストライク」って言ったんですよ。(打者にボールが)当たってから。
ストライクに手を出しているのに、死球になったので「判定変わっていますよ」と言ったんです。でも、(投手の)近藤が「いいですいいです、やりますから」と言ったので。判定が変わるなら、説明がないと。
<大会を通じて犠打が非常に多かった>
犠打は攻めだと思っています。アウトを取られるけど、走者が進むので。得点圏に送って、そこから打者(で勝負)と考えているので。
<3年生は準優勝の経験をどう生かしてほしいか>
「頑張ること」が大事なんだと。一生懸命努力することが。「いいや」じゃなくて、自分に正直に、何でもやるというのが大事ということが伝わってくれたらいいかな。
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