沖縄県八重山諸島の石垣島から南南西に約20キロ離れた場所に、サンゴ礁に囲まれた黒島がある。島に伝わる「黒島民謡」は旧正月や豊年祭で歌われてきた。黒島伝統芸能保存会は数ある民謡から18曲を厳選し、初のアルバム「黒島、こころのうた~黒島民謡決定盤~」(リスペクトレコード)にまとめた。
黒島は、その形から「ハートアイランド」とも呼ばれ、ウミガメの産卵地として知られる。人口わずか220人ほどの小さな島で、人口よりも牛の数(約3000頭)の方が多い。かつては約2000人が住んでいたが、琉球王朝の「道切り」という政策により、多くが島外に強制移住させられたという。
「黒島民謡」の特徴は、掛け声やおはやしが多いこと。また、島内の地区ごとの対抗意識が強かったことから、同じタイトルの歌でも地区によってメロディーや歌詞が違うのも特徴の一つだ。
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