チームみらい「AIあんの」のデジタル民主主義は永田町を変えるのか?

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土足厳禁のカーペットに、大小のビーズクッション--。そんな議員会館の一室で安野貴博参院議員はインタビューに応じた=東京都千代田区で2025年8月19日、内藤絵美撮影
土足厳禁のカーペットに、大小のビーズクッション--。そんな議員会館の一室で安野貴博参院議員はインタビューに応じた=東京都千代田区で2025年8月19日、内藤絵美撮影

 東京・永田町の参院議員会館の一角。その事務所は異質だった。

 議員の事務所としては珍しい土足厳禁のカーペットには、多くの議員の部屋にあるソファの代わりに、大小のビーズクッションが置かれ、まるで新興企業のオフィスのようでもある。

 ジャケットにTシャツ姿で現れたラフな格好も、新たな政治家像かもしれない。

 7月に投開票された参院選の比例代表で初議席を獲得し、政党要件も満たした「チームみらい」。

 人工知能(AI)を活用した「デジタル民主主義」を掲げて勢いに乗ったが、1議席の新勢力として古い伝統の残る国会をどう渡り歩くのか。

 テクノロジーを活用した政治手法や今後の党勢拡大、社会が分断する中の民主主義など、今後のビジョンを初当選した党首の安野貴博さん(34)に尋ねた。

 「経験も組織もお金もないところからのスタートだったので大変だった部分はあるんですけど、手応えは投開票日の時点で感じてはいました」

 今年5月に設立を発表したチームみらいは、参院選の選挙区と全国比例で出馬した15人の平均年齢が投開票日時点で35歳と、永田町の常識では際立って若い。

 比例票は約152万票を獲得し、得票率も政党要件を満たす2・56%に達した。

 共同通信の出口調査によると、比例代表でチームみらいに投票したのは30代で7%になるなど、若年層を中心に注目を集めた。

 選挙戦では、ポスターを張る掲示板の位置情報をデジタルで可視化し全国のサポーターからの協力を得たり、有権者がユーチューブのコメント欄に投稿することで政策について質問できる「AIあんの」を活用したりした。

 教育や子育て、社会福祉の充実などを訴え、「子育て世帯の方々からは非常に厚く支援をいただいた」と振り返った。

初登院で抱いた違和感

 当選後の初登院となった1日には、ユーチューブで参院の規則として続く議事進行に疑義を呈した。

 248人の議員は本会議場にパソコンすら持ち込めず、議長・副議長の選出には…

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