万博黒字見込み、関西経済界で好感 「開幕前はどうなるかと」

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大勢の来場者でにぎわう大阪・関西万博の会場。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」=大阪市此花区で2025年5月13日午後0時41分、本社ヘリから北村隆夫撮影 拡大
大勢の来場者でにぎわう大阪・関西万博の会場。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」=大阪市此花区で2025年5月13日午後0時41分、本社ヘリから北村隆夫撮影

 大阪・関西万博の運営費について、日本国際博覧会協会(万博協会)の副会長を務める大阪府の吉村洋文知事は31日、「入場券の販売実績の推移から、8月中に損益分岐点を超え、黒字になる見込みだ」と明らかにした。大阪市内であった関西広域連合の会合で報告した。

 万博の運営費は1160億円で、会場スタッフの人件費やシャトルバスの運行費、オフィスの賃料などに使っている。8割を入場券収入でまかなう計画で、赤字と黒字の分かれ目となる損益分岐点は、1840万枚とされている。

 吉村氏は、25日時点で入場券の販売実績が累計で1700万枚を超え、週40万~50万枚のペースで売れ続けていることから、8月中に損益分岐点を超える見通しだと説明した。吉村氏は会合後に報道陣に対して「まだ見込みの話だが、黒字達成に向けてあらゆる取り組みをしたい」と述べた。

入場券販売総数 拡大
入場券販売総数

 万博協会は、夏休みに入り、夜間に花火大会を開催していることから、入場券の売れ行きは堅調だとみている。しかし、予想外の費用が発生し、収支に影響を与える可能性もある。

 黒字の見通しに対し、関西経済界で好意的な受け止めが出ている。万博協会副会長で、関西経済連合会の松本正義会長(住友電気工業会長)は31日、取材に対し「我々もいろいろな取り組みに協力してきたので、黒字になることはいいことだ。切符(入場券)がどれだけ売れるのかが大事だ」と述べた。関西経済同友会の三笠裕司代表幹事(日本生命保険副会長)は「開幕前はどうなるかと思っていたので、そう(黒字)ならばほっとしている。これからは万博のレガシー(遺産)の話し合いに力を入れられる」と述べた。【長沼辰哉、岡崎英遠、新宮達】

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