津波の高さ、どう測る? 全国各地にある「検潮所」、水中にも観測計

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津波の警報や注意報を伝える気象庁のウェブサイト 拡大
津波の警報や注意報を伝える気象庁のウェブサイト

 7月30日朝に発生したロシアのカムチャツカ半島付近を震源とする地震では、この日午前中から31日にかけて各地で津波が観測された。高い所では1メートルを超えたが、1メートル未満の所もあった。海では普段も波があるのに、どうやって津波だけの高さを測っているのだろうか。

 気象庁は日常的に、全国各地の沿岸の「検潮(けんちょう)所」と呼ばれる施設で潮位、つまり波の高さを測っている。

 施設内には井戸が設けられている。底に近い所に管があり、海までつながっている。

 このため、井戸の水面の高さは、海水面の高さと同じで、普段の波の影響は受けない。

 井戸の水面の上には、電波を出して水面で跳ね返った電波を感知する装置がある。津波がない時と津波が来た時で、電波を出して跳ね返って戻るまでの時間を比べることで、波の高さを割り出している。

 検潮所のほか、港の一角に設置された津波観測計でも潮位を測っている。検潮所と同じように港の水面の高さを電波を使って算出する。

 こちらは普段の波の影響がある。ただ、津波に比べて周期がかなり短いことから、その変化は取り除いて津波の高さを求めている。

 一方、巨大津波の場合、海中に設置した「巨大津波観測計」で水圧を測定することで高さを割り出す。

 気象庁は、こうした施設など176カ所の観測値から、津波の高さを発表している。【土田暁彦】

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