千葉県館山市の海岸に打ち上げられていた4頭のクジラは、すべて死んでいたことがわかりました。県が7月31日に発表しました。SNSではロシア・カムチャツカ半島付近で30日朝に起きた地震との関連を指摘する声もありましたが、これまでも専門家は「地震と集団座礁の相関関係は見いだせない」としています。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「館山のクジラの集団座礁」を解説します。
Q クジラは死んでいたんだってね。
A はい。千葉県館山市の平砂浦海岸で29日に見つかった4頭のクジラは、すべて死んでいたと県安房土木事務所が発表しました。
Q どんな調査をしたの?
A 31日朝はまだ津波注意報が出ていたため、職員はクジラに直接触れず、目視とドローンによる撮影で状態を確認しました。
Q どんなクジラだったの?
A 4頭ともマッコウクジラという種類でした。
Q どうして座礁したの?
A 原因ははっきりしていませんが、迷いやすい海底地形や、船のソナーの音波などが影響することがあると考えられています。
Q 地震と関係があるの?
A 2011年の東日本大震災の7日前にも、茨城県の海岸でカズハゴンドウ54頭が集団座礁したことがありました。今回もカムチャツカ半島付近で地震があったことから、地震との関連を指摘する声もありました。
Q 本当に関連はあるのかな?
A 東海大学の研究チームの分析結果によると、1923~2011年に国内で複数の鯨類が同時に浜辺に打ち上げられるなどした48事例を調べたところ、座礁現場の200キロ圏内でマグニチュード(M)6以上の地震が座礁から30日以内に発生したのは2回だけでした。こうしたことから「地震と集団座礁の相関関係は見いだせない」とされています。
Q ところで今回のクジラはどうなるの?
A 安房土木事務所によると、今後、重機で浜に穴を掘って埋めるそうです。
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