ピーチ、関空に複合訓練施設を開設 退役機体活用し人材育成

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緊急脱出用のスライドを使って訓練するピーチ・アビエーションの客室乗務員=関西国際空港で2025年7月31日午前11時38分、中村宰和撮影
緊急脱出用のスライドを使って訓練するピーチ・アビエーションの客室乗務員=関西国際空港で2025年7月31日午前11時38分、中村宰和撮影

 ピーチ・アビエーションは、関西国際空港内に、客室乗務員や地上旅客係員、パイロットの複合訓練施設を開設した。運航の安全性とサービスの向上、安定的な人材育成につなげる。

 広さ751平方メートルで、社名にちなんで「モモトレーニングラボ」(略称モモトレ)と名付け、6月1日から使用している。退役した小型機エアバスA320の機体の一部を活用。座席50席やドアを使い、実際の機内に近い環境で緊急事態発生時の対応や機内サービスの訓練に取り組む。搭乗手続きの模擬カウンターや機長養成用の飛行訓練装置なども設けた。

離着陸を想定し、飛行訓練装置を使って研修するピーチ・アビエーションの運航乗務員=関西国際空港で2025年7月31日午後0時7分、中村宰和撮影
離着陸を想定し、飛行訓練装置を使って研修するピーチ・アビエーションの運航乗務員=関西国際空港で2025年7月31日午後0時7分、中村宰和撮影

 訓練で、客室乗務員は客室上部の荷物入れや座席下部から火災が発生したと想定し、消火の手順を確認していた。緊急着陸に備え、「頭を下げて」「大丈夫」「脱出」と大きな声を出して避難誘導にあたった。緊急脱出用のスライドも設置され、旅客役が高さ3・4メートルから滑り降りると、着地場所で腕を取って立ち上がるのを補助し、「遠くへ逃げて」と声を掛けていた。

 ピーチはこれまで、同様の訓練を羽田空港近くのANAグループの施設などで実施していた。今回、会社の拠点がある関空に施設を設け、計画的で安定的に訓練をできるようになった。ピーチの大橋一成社長は「きめ細かな訓練を通じ、運航品質とサービス品質の向上に努める」とコメントした。【中村宰和】

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