イランと核協議 英独仏、対応次第で制裁復活の期限延長も検討

Date: Category:国際 Views:3 Comment:0
イランと英独仏による核協議の会場となったイラン総領事館に入る車両=イスタンブールで2025年7月25日、ロイター 拡大
イランと英独仏による核協議の会場となったイラン総領事館に入る車両=イスタンブールで2025年7月25日、ロイター

 イランと英独仏の3カ国は25日、トルコ・イスタンブールでイランの核開発を巡る協議を開いた。イスラエルと米国が6月にイランの核施設を攻撃した後では初の本格的な交渉で、新たな合意に向けて進展するのかが焦点だ。

 ロイター通信などによると、協議は外務次官級で開かれ、米国などによる核施設への攻撃についても意見を交わしたとみられる。

 英独仏は、8月末までに核開発を制限する新たな合意が成立しなければ、国連安全保障理事会の対イラン制裁を復活させる方針を示していた。ただ、イランの対応次第では、この期限を最大6カ月延長することも検討しているという。

 イランは2015年、英独仏に米中露を加えた6カ国との間で、核開発を制限する代わりに経済制裁を解除する「核合意」を締結した。ところが、米国が18年に一方的に離脱して制裁を復活させたため、イランは対抗措置として核合意で定められた上限を上回る高濃縮ウランの製造などを加速。欧米は懸念を強めていた。

 今年4月には新たな合意を目指すイランと米国の核交渉が本格化したが、核開発を問題視したイスラエルが6月、イラン国内の核施設などの先制攻撃に踏み切り、12日間の交戦に発展。米軍もイラン国内の核施設を攻撃し、交渉は中断した。

 イランは停戦後も核開発を続ける意向を示しており、7月上旬には国際原子力機関(IAEA)との協力を停止する法律を施行するなど、対決姿勢を強めている。イラン側は米国との交渉再開の条件として、米国側がイランの核開発の権利を認め、戦闘を再開しないと保証することなどを求めているとされる。【カイロ金子淳】

Comments

I want to comment

◎Welcome to participate in the discussion, please express your views and exchange your opinions here.