日本列島は5日、高気圧に覆われて気温が上昇し、気象庁によると、群馬県伊勢崎市で午後2時26分に41・8度を記録し、国内の観測史上最高を更新した。
これまでの最高は先月30日に兵庫県丹波市で観測された41・2度。5日は埼玉県鳩山町で41・4度を観測して国内2番目、群馬県桐生市でも41・2度となって丹波市の記録に並んだ。
5日午後、伊勢崎駅前の気温計は41度を表示していた。伊勢崎市のパート従業員、多賀谷礼子さん(72)は気温計を見て目を丸くし、「暑さが体にこたえる。雨が降らないので水不足も心配」と話した。
5日に最高気温が40度以上になったのは14地点に上り、同じ日の地点数としては観測史上最多を更新した。40度以上は群馬、埼玉、茨城、栃木の各県内と東京都内で観測。都内では7年ぶりに40度を上回った。
気象庁によると、太平洋高気圧とチベット高気圧が重なるように日本列島を覆った。また、北海道付近を東に進む低気圧に向かって暖かい空気が流れ込んだ。関東では風が山を越える際に高温になって吹き下ろす「フェーン現象」が発生したとみられる。
環境省と気象庁は5日、北海道と秋田、高知両県を除く44都府県に熱中症警戒アラートを出した。44都府県に出されたのは、2021年の全国運用開始以降で最多。エアコンの利いた室内などで過ごし、こまめに水分や塩分を補給するよう呼びかけている。【最上和喜、遠山和彦】
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