見放された既成政党

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 2025年夏の参院選は、日本の政治地図に明確な変化の兆しを刻んだ。日本政治は新たなステージに入ってきているようだ。有権者の選択は、既成政党への失望を明らかにし、新興政党への期待という形で表れた。

 幅広い民意に支えられる国民政党を自任してきた自民党が、もはやその役割を果たしていないことが明らかになった。ついに耐用年数が尽き、政権政党としての統治能力が劣化した姿だ。いまだに、権力闘争という内向きな争いに明け暮れている姿を見れば明白だ。

 野党第1党の立憲民主党も有権者から見れば既成政党だった。逆に大きく伸びたのは、国民民主党と参政党だ。

 この参院選の結果の背景には、国民の生活に対する切実な不満と不安、政治への不信、世代間の分断、メディア環境の変化など、複雑に絡み合った要因がある。

 有権者の間では、このままでは「何も変わらない」といった諦めと、自分たちの声に寄り添ってくれないという既成政党への不信の一方で、生活者目線の政策を掲げた新興政党への期待が膨らんだ。新興政党は…

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