
セブン&アイ・ホールディングスは6日、2030年度までの新たな経営戦略を発表した。国内コンビニエンスストア事業は約1000店舗を純増させるほか、収益源の北米コンビニ事業も強化。売上高に当たる営業収益は24年度比13%増の11兆3000億円を目指す。カナダのコンビニ大手アリマンタシォン・クシュタールが買収提案を撤回したなか、単独で規模拡大による成長を追求する。
「単に変化に対応するのではなく、受け止め、リードする。この創業の精神が失われている」。スティーブン・ヘイズ・デイカス社長は東京都内で記者会見し、危機感を表明。「信頼と誠実」を掲げた創業者の伊藤雅俊氏(故人)や、「変化対応」を説いて日本一の小売業に成長させた鈴木敏文名誉顧問らの思想に立ち返る必要性を強調した。
国内コンビニ事業を担うセブン―イレブン・ジャパンによると店舗数は25年7月末現在2万1770店舗で、業界最多だ。1店舗当たりの1日平均売上高(平均日販)も24年度に69万2000円と同業他社を10万円以上引き離し、長く業界1位を守り続けてきた。
だが近年、既存店売上高の伸び率は…
Comments