
プロ野球に続き、アマチュア球界でも「ビデオ検証」が広まってきた。高校野球でも検討が始まっている。交流サイト(SNS)の普及により、際どい判定を巡って審判が中傷されるケースもある。「このままではグラウンドに立てなくなる」――。そうした危機感から、審判たちが知恵を絞り、費用を抑えて独自の「スマホ検証」をスタートさせた大学リーグがある。
<「スマホ検証」を導入するきっかけとなった元横浜高主将・緒方漣選手のインタビュー記事はこちら>
電源あれば地方球場もOK
仙台市を中心とした6大学が所属する仙台六大学野球連盟が今春、新たにビデオ検証を始めた。
審判部長の坂本健太さん(39)は「機械素人の審判たちで勉強し、機材の選択から、どこにスマホを置くかなど、全て試行錯誤したので大変でした」と振り返る。
三脚で固定したスマートフォン4台で一塁、二塁、三塁、本塁の各ベース周辺を録画し、控室でスロー再生やコマ送りで映像をチェックする。
最適なスマホの機種選び、映像をモニターに転送するシステムの構築、それに必要なインターネットや充電環境も整備した。
いずれも市販品で、総経費は約50万円。坂本さんは「費用をかけないことが大前提。持ち運べるし、電源さえあれば、どこでもできる。地方球場や高校野球の地方大会でもできる仕組みを目指しました」と説明する。
チーム側からも好評だ。東北大の鈴木得央監督は「審判団の方から導入に動いてくれたことに感謝したい」。最速157キロのプロ注目…
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