湿った空気や上空の寒気を受けて大気の状態が不安定となり、新潟県内では6日から8日にかけて、佐渡や下越を中心に記録的な大雨となった。
新潟地方気象台によると、5日の降り始めから8日午前11時までの降水量は、佐渡市羽茂で415・5ミリ▽村上市三面で295ミリ▽同市高根で259・5ミリ▽関川村下関で220・5ミリ▽胎内市中条で213・5ミリ――など。佐渡市羽茂では平年の8月1カ月分の3倍近い降水量となったほか、24時間降水量の最大値が284・5ミリと観測史上最大を更新した。
この雨の影響で佐渡市や新発田市、村上市、関川村に避難指示が出され、この4自治体に胎内市と出雲崎町を加えた6自治体に土砂災害警戒情報が出た。
県防災局によると、8日午前10時までにけが人や建物被害などの報告はない。
一方、佐渡市内では住宅敷地の崩落や建物への浸水、道路への土砂流入などが相次いだ。市によると、8日正午までに144件の被害発生の報告が寄せられている。
また、村上市の間島駅と越後早川駅の間では線路上に土砂が流入。このため、JR羽越線は村上駅と鼠ケ関駅間の上下線で8日の始発から午後0時半ごろまで運転を見合わせた。【道永竜命】
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