高校生らが「人間の鎖」 核兵器廃絶へ決意 長崎・原爆落下中心地碑

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長崎への原爆投下から80年となり、雨の中、手を取り合って原爆落下中心地碑を囲む高校生たち=長崎市で2025年8月9日午前7時2分、北山夏帆撮影 拡大
長崎への原爆投下から80年となり、雨の中、手を取り合って原爆落下中心地碑を囲む高校生たち=長崎市で2025年8月9日午前7時2分、北山夏帆撮影

 核兵器廃絶を国内外で訴える「高校生平和大使」のメンバーらが9日早朝、長崎市の爆心地公園と自治労会館で集会を開いた。公園に雨の中集まった国内外の高校生ら約40人は、原爆落下中心地碑の周りで手をつないで「人間の鎖」を作り、核廃絶に向けて決意を新たにした。

 高校生らは原爆犠牲者の冥福を祈り黙とうした後、人間の鎖を作った。活水高(長崎市)3年の島田朱莉(あかり)さん(17)は「私たちは被爆者の生の声を聞ける最後の世代。一人一人が考える平和は微力だけど無力ではない。被爆80年という節目に被爆者の思いをつないでいくという責任の重さを再確認した」と語った。

 広島と長崎で若者の平和への取り組みを動画で作成するため、ドイツ・ハノーバーから参加した高校生の田口フィリップ明さん(17)は「被爆者の思いや経験を聞き、とても悲しくなった。この世界から核兵器を全てなくせるよう、動画で訴えていきたい」と話した。

 高校生平和大使は1998年、核拡散防止条約(NPT)非加盟のインドとパキスタンが相次いで核実験を実施したことに危機感を募らせ、長崎の市民団体が高校生2人を米国の国連本部に派遣したことで始まった。【百田梨花、尾形有菜】

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