緊張吹っ切れ快勝に笑顔 初勝利の聖隷クリストファー 夏の甲子園

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【聖隷クリストファー-明秀日立】明秀日立を破り、校歌を歌う聖隷クリストファーの選手たち=阪神甲子園球場で2025年8月9日、岩本一希撮影 拡大
【聖隷クリストファー-明秀日立】明秀日立を破り、校歌を歌う聖隷クリストファーの選手たち=阪神甲子園球場で2025年8月9日、岩本一希撮影

 第107回全国高校野球選手権大会第5日は9日、1回戦を行い、静岡県代表の聖隷クリストファーは第2試合で明秀日立(茨城)に5-1で快勝し、春夏通じて初めての甲子園で初勝利を挙げた。2回戦は大会第10日第2試合で西日本短大付(福岡)と対戦する。【藤倉聡子、長岡健太郎】

 初めての甲子園。「緊張するのは当然のこと。いい顔をしてやれ」。浜松商3年の夏に甲子園に出場し、指導者としても甲子園経験を積んだ上村敏正監督からの指示だった。

 一回、先頭の大島歩真(2年)の安打を足掛かりに2死三塁。絶好機で4番・渡部哉斗(3年)に回った。食事も喉を通らなくなる選手がいる中で、出発前は宿舎で存分に朝食をとった。しかし、球場を目前に緊張から吐いてしまったという。

 しかし、それで「気持ちもすっきりした」と渡部。打席に入り、多くの観客で埋まる外野スタンドを見て、「ボールに集中できた」。2球目は外角高めの直球。普段なら「手を出すな」と言われる難しいコースだが、しっかり振り切って左中間に運び、先制の適時二塁打とした。

 三回に2失策が絡んで追いつかれるも、六回は小林桜大(3年)と谷口理一(3年)の安打などで1死満塁とし内野ゴロで勝ち越し。その裏は一塁線を強襲する当たりを渡部が好捕。内外野の境目に上がった飛球に二塁手の大島が追いつくなど、守備でも流れを引き寄せた。

 八回は敵失をきっかけに1死一、三塁。明秀日立がタイムを取ると、次打者の谷口に上村監督が尋ねた。「何がやりたい」。実は、三回の失策はいずれも三塁手の谷口によるもの。「緊張で足が動かなかった」という。名誉挽回の好機に谷口はきっぱり。「何でも決めます」

 タイム後の初球。球場中が意表を突かれたスクイズを谷口が的確なバントで決めた。続く江成大和(2年)、河原悠人(3年)にも適時打が出て、この回一挙3得点。快勝に、選手たちの笑顔がはじけた。

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