聖隷クリストファー卒業生40人、夢に見たアルプスでの演奏　甲子園

　第107回全国高校野球選手権大会第5日は9日、1回戦を行い、静岡県代表の聖隷クリストファーは第2試合で明秀日立（茨城）に5－1で快勝し、春夏通じて初めての甲子園で初勝利を挙げた。2回戦は大会第10日第2試合で西日本短大付（福岡）と対戦する。【藤倉聡子、長岡健太郎】

　聖隷クリストファーのアルプス席には、約1500人の応援団が駆けつけた。チアリーダーを率いるダンス部の村松璃乃部長（3年）は「甲子園は広いけど、野球部に届くよう精いっぱい踊る」と意気込む。吹奏楽部は大会が重なって来場できなかったが、卒業生40人が演奏を引き受けた。呼び掛け人は、2020年に吹奏楽部の部長だった杉田理音さん（23）。同年は新型コロナウイルスが流行して全国選手権が中止になり、野球部は夏の県独自大会で優勝したが、甲子園出場はかなわなかった。杉田さんにとっても、夢に見たアルプスでの演奏。「幸せだな、と。野球部への感謝をこめて演奏する」とフルートの音を響かせた。