「台湾」なき万博を包み込むソフトパワー=鈴木玲子

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マスコットキャラクター「a-We(アウィー)」の前で記念撮影をする来場者ら。右から5人目は台湾文化部の王時思次長=大阪市で2025年8月9日、鈴木玲子撮影
マスコットキャラクター「a-We(アウィー)」の前で記念撮影をする来場者ら。右から5人目は台湾文化部の王時思次長=大阪市で2025年8月9日、鈴木玲子撮影

 大阪・関西万博に合わせ、台湾の魅力を文化で紹介するイベントが大阪市内で展開されている。伝統とテクノロジーを融合させた舞台や巨大人形の野外ステージ、映画、文学など129の多彩なプログラムで、台湾社会の今を伝える。

 イベント「We TAIWAN 台湾文化 in 大阪・関西万博」は、台湾文化部(文化省)と台北駐日経済文化代表処台湾文化センターが主催。2日から20日まで、大阪駅近くの施設「グラングリーン大阪」など4カ所の会場で開催され、アーティスト38組が参加。文化を通して台湾と国際社会をつなぐのが狙い。

パビリオン出展できず

 台湾が大規模イベントを実施する背景には、台湾が万博にパビリオンを出せないという事情が絡む。

 台湾を自国の一部とみなす中国は、国際機関への台湾の加盟を阻む。国際社会では台湾の活動は制限されている。例えば、台湾は世界保健機関(WHO)に加盟できていない。オリンピックには「チャイニーズ・タイペイ(中華・台北)」の名義で参加している。

 こうした事情は万博も例外ではない。万博を監督する…

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