トランプ米大統領は15日、アラスカ州でロシアのプーチン大統領と会談した際、妻メラニアさんからの手紙を手渡した。ロイター通信がホワイトハウス当局者の話として報じた。詳細な内容は不明だが、ロシアが2022年にウクライナへの全面侵攻を開始した後、紛争の渦中で連れ去られた子供たちについて言及しているという。
ロシアはウクライナ領内の占領地域から多くの子供たちをロシア側に連れ去り「ロシア人化」するような教育を受けさせているとされる。国際刑事裁判所(ICC)は23年3月、戦争犯罪に当たるとしてプーチン氏らに逮捕状を出していた。
メラニアさんの手紙について、ウクライナのシビハ外相は16日のX(ツイッター)への投稿で「これは真のヒューマニズムだ」と称賛。米露首脳会談後にウクライナのゼレンスキー大統領がトランプ氏と電話協議した際、メラニアさんへの謝意を表明したという。
メラニアさんは、ロシア軍の攻撃によってウクライナの民間施設に被害が出ていることをトランプ氏に伝え、トランプ氏が対露強硬姿勢に転じるきっかけを作った可能性が指摘されている。今回のエピソードも、ウクライナ情勢への関心の高さをうかがわせる。今回の米露首脳会談には同行していなかったが、トランプ氏に手紙を託したとみられる。【飯田憲】
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