谷崎潤一郎の旧邸「鎖瀾閣」 文豪の美意識、後世に 再建断念も、経緯まとめた資料集

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 いつかよみがえる日のために――。

 日本を代表する文豪の一人、谷崎潤一郎(1886~1965年)が自ら設計し、95年の阪神大震災で全壊した旧邸「鎖瀾閣(さらんかく)」(神戸市東灘区)の再建計画の歩みをまとめた資料集を大阪府池田市のNPO法人「潤」が完成させた。一時は旧邸にほど近い市営公園の拡張予定地に復元するめどが立ちながら、近隣住民の反対で断念した再建。谷崎文学に詳しい同法人理事長のたつみ都志・武庫川女子大名誉教授(日本近代文学)は「谷崎の美意識を反映した邸宅を資料の中だけでも後世に伝え継ぎたい」との思いを込める。

 資料集はB5判、62ページ。鎖瀾閣が建つまでの経緯やここでの谷崎の暮らし、邸宅の平面図などを掲載する他、阪神大震災後にたつみさんが建築家らと協力して再建を試みた過程が紹介されている。

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