30日に起きたロシア・カムチャツカ半島付近を震源とする地震で、気象庁は太平洋沿岸を中心に津波警報を発令した。各地の観光地では、避難する外国人旅行者の姿もあった。
多くの訪日客でにぎわう観光地の神奈川県鎌倉市では市役所や市議会の議場などが避難者に解放され、多くの外国人旅行者も避難した。
「鎌倉市役所にも地域住民及び多くの外国人観光客が避難しております。議場・会議室そして副議長室も開放しましたが、廊下まで人で溢(あふ)れております」
鎌倉市議の児玉文彦さんは、避難の様子とともにX(ツイッター)に投稿した。
日本と違って地震や津波になじみのない外国人も多い。
児玉さんによると、市役所に避難してきた人の6~7割が外国人旅行者だった。ある外国人旅行者は「鎌倉駅に着いた途端にサイレンが鳴り響いた。駅員に鎌倉市役所に避難してと言われたので避難した」と話していたという。
鎌倉を訪れていた米国人旅行者の男性はXに「津波警報を受けて、現在、海抜約100フィートの鎌倉の学校に避難しています」などと、避難状況を投稿していた。
地震の発生を受け、NHKの報道では「つなみ!にげて!」「EVACUATE!」と、やさしい日本語や英語で津波への警戒や避難を呼びかけたり、ラジオで外国語音声案内を流したりした。
また気象庁のホームページは、津波などの気象情報を英語やスペイン語など14の外国語でも発信し、在日外国人や訪日外国人旅行者らに情報を提供している。【野口麗子】
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