カナダのカーニー首相は30日、9月の国連総会でパレスチナを国家として承認する意向を表明した。パレスチナ自治政府が来年中にイスラム組織ハマスが関与しない形で選挙を実施し、非武装化などの改革を進めることが条件だとした。
主要7カ国(G7)でパレスチナ国家承認に踏み切るのはフランス、英国に続いて3カ国目となる。
カーニー氏はパレスチナ自治区ガザ地区の人道危機に触れ、「深刻化する市民の苦しみは、平和と安全、人間の尊厳を支える国際的な協調行動に一刻の猶予も許されない」と指摘した。
「イスラエルの恒久平和への道は、発展して安定したパレスチナ国家の樹立と、安全保障に対するイスラエルの不可侵の権利を認めることだ」とも述べた。
カーニー氏は29日、スターマー英首相と電話協議し、ガザの人道危機や、条件付きでパレスチナ国家の承認方針を決めた英国の判断について意見を交わしていた。【ニューヨーク八田浩輔】
Comments