SBI新生銀行、公的資金2300億円を完済 長銀時代に不良債権

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SBIホールディングスが入るビル=東京都港区で、曽根田和久撮影 拡大
SBIホールディングスが入るビル=東京都港区で、曽根田和久撮影

 SBI新生銀行は31日、公的資金の残額約2300億円を完済したと発表した。バブル経済崩壊後に金融機関に投入された公的資金が残っていた唯一の大手行で、四半世紀を経て金融危機に区切りを付けた。

 SBI新生銀の前身・日本長期信用銀行(長銀)は1990年代後半、バブル崩壊の影響で多額の不良債権を抱えて経営危機に陥った。政府は98年と2000年、公的資金を投入。新生銀に生まれ変わり再建に臨んだが、その後の株価低迷などで返済のめどが立たなかった。

 しかし、21年、SBIホールディングス(HD)が株式の公開買い付け(TOB)を通じて新生銀を子会社化。SBI新生銀となって経営のてこ入れを図り、25年3月にはSBIHDと政府が返済計画で合意して約1000億円を返済。残る2300億円もSBIHDが国が保有する優先株を買い取る形で完済した。

 SBIHDは5月に住信SBIネット銀行の株式をNTTドコモに売却することを決めた。今回の返済原資には、NTTと結んだ資本業務提携で得られた資金や株式の売却益を充てることにしている。【山口智】

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