「エアコンなし」「昼食なし」 低所得家庭の子ども、夏休みの危機

Date: Category:社会 Views:1 Comment:0

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写真はイメージ=ゲッティ

 「電気代の節約でエアコンをつけられない」「米の高騰で十分な食事ができていない」――。ひとり親や低所得の家庭から、支援に取り組む団体にこんな声が寄せられている。団体の代表らが6日に東京都内で記者会見し、物価高や猛暑の中で命の危機にある子どもがいるとして、早急な現金給付が必要と訴えた。

 会見したのは公益社団法人「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」など4団体。国が過去に実施した「子育て世帯生活支援特別給付金」と同様に、低所得の子育て世帯に対し子ども1人当たり一律5万円の給付をするよう求めた。

 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが6月に約8000世帯を対象に実施した調査によると、夏休みなどで給食がない期間に、食事をとれていない子どもが増加している。2024年に比べ、昼食を「あまりとれていない」「とれていない」と回答した割合は8・8ポイント、夕食では9・2ポイント増加していた。

低所得家庭の子どもの安全対策として、子ども1人当たり一律5万円の給付を求める支援団体の代表ら=東京都千代田区で2025年の8月6日、堀菜菜子撮影 拡大
低所得家庭の子どもの安全対策として、子ども1人当たり一律5万円の給付を求める支援団体の代表ら=東京都千代田区で2025年の8月6日、堀菜菜子撮影

 また、母子家庭を支援するNPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」のアンケート(3900世帯が回答)では、電気代の節約のため、エアコンを「控えたい」と回答したのは74%に上った。

 団体とともに会見した日本大文理学部の末冨芳教授は「物価高が続き、昨年よりも今年の方が厳しい状況が各調査からわかる。先進国である日本でありながら、育ち盛りの子どもたちに飢餓が広がっている」として、支援の必要性を訴えた。【堀菜菜子】

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