インドの複数のメディアは6日、モディ首相が31日から中国・天津で開かれる「上海協力機構(SCO)」首脳会議に出席すると報じた。モディ氏の訪中が実現すれば、2018年以来7年ぶりとなる。国境係争地を巡って対立が続いてきた両国関係が、改善に向かう可能性がある。
中印両軍は20年6月、ヒマラヤ山脈付近の国境係争地で、互いに死者が出るほど激しく衝突した。両国関係は急速に悪化したが、24年10月にモディ氏と中国の習近平国家主席がロシアで開かれたBRICS首脳会議に合わせて会談し、緊張緩和の兆しが見られていた。
インドは、ロシア産原油の大量購入を理由に、米国が高関税を課す方針を示したことに強く反発している。こうした中、地元メディアNDTVは「対中関係の再調整が、米国との(関係の)バランス要因として機能することが期待される」と指摘している。【ニューデリー松本紫帆】
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