ロシアのプーチン大統領は8日、中国の習近平国家主席と電話協議し、ロシアのウクライナ侵攻を巡る米露交渉の現状について説明した。中国国営中央テレビが報じた。中露の緊密な連携を確認し、トランプ米政権をけん制する狙いがあるとみられる。
報道によると、習氏は電話協議で「ロシアと米国の接触により、ウクライナ危機の政治解決のプロセスが進むことを歓迎する」と表明。「いかなる情勢においても中国の立場は一貫しており、和平と対話を促していく」と述べた。プーチン氏は、中国側の建設的な役割を称賛し「露中のパートナー関係はいかなる情勢でも変わらず、中国との密接な意思疎通を今後も続ける」と強調したという。
プーチン氏は8月下旬から訪中し、天津市で開かれる新興・途上国の枠組み「上海協力機構」首脳会議に参加し、9月3日には北京市で「抗日戦争勝利80年」を記念する軍事パレードにも出席する。中露が一致して米国中心の既存秩序に対抗する姿勢を国際社会にアピールする構えだ。【北京・河津啓介】
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