明治から昭和にかけて活躍した実業家・渋沢栄一(1840~1931年)を顕彰する新作能「青淵(せいえん)」が完成した。今秋の初演を控え、東京都内で記者会見が開かれ、渋沢栄一記念財団の樺山紘一理事長は「顕彰能として、とてもいい曲が出来上がった。私たちにとって大変な喜び。能と渋沢栄一に対する関心が、ますます盛り上がることを期待する」と述べた。
「青淵」の曲名は渋沢の雅号から採られた。能楽シテ方観世流宗家、観世清和が監修した今作は、渋沢の長い生涯の中でも、明治維新直後に訪れた転機に注目。新政府に仕えるため静岡から上京した篤太郎(後の栄一)の物語となる。
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