政府が東京電力福島第1原発事故で生じた除染土の最終処分に向けた今後5年間のロードマップ(行程表)を明らかにしました。2030年ごろから候補地の選定や調査を始める予定です。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「福島の除染土の最終処分と再利用」について解説します。
Q 除染土ってどのような土なの?
A 除染土は、福島第1原発事故のあと、放射性物質を取り除くために集められた土のことです。
Q 今、除染土はどこにあるの?
A 6月末時点で、福島県大熊町と双葉町にある中間貯蔵施設に約1400万立方メートルが保管されています。
Q 最終的にはどうする計画なの?
A 政府は、2045年までに福島県外で最終処分することを法律で決めています。
Q これからの予定はどうなっているの?
A 今年秋ごろに有識者会議を作り、2030年ごろから最終処分のシナリオや候補地選びを具体的に進める予定です。
Q 除染土は全部同じように処分するの?
A 1キロ当たり8000ベクレルを超える除染土は最終処分しますが、それ以下のものは再利用する計画です。
Q どのように再利用するの?
A 高速道路の盛り土などに利用する計画で、まずは東京・永田町の首相官邸の前庭、霞が関の省庁の花壇や玄関前の盛り土などに使われます。
Q 再利用する除染土には別の名前がつくの?
A 国民や自治体の理解を得るため、「復興再生土」などの新しい呼び方を検討しています。除染土の安全な処分と再利用を進めるため、政府は国民の理解を深める取り組みも続けていく方針です。
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