ロシア・カムチャツカ半島付近を震源とする地震で津波警報が発令された千葉県館山市内では30日、22カ所の避難所が設けられ、計約1500人が身を寄せた。
市庁舎1階のロビーにも警報発表と同時に避難してきた人たちが続々と訪れ、午前11時過ぎには大型のソファがいっぱいに。このため市は2階の会議室を避難者のために開放した。
また、市内4カ所の海水浴場ではライフセイバーなどが海水浴客らに避難を呼びかけた。北条海岸にいた男性は午前10時過ぎの到着早々、津波警報が発表されたことから「来る途中で聞いたラジオ放送では、潮位が少し上がるぐらいだったのに……」と車で引き返した。「3メートルの津波では仕方がない」と話した。
幹線道路を挟んで東京湾に面しているイオン館山店は、津波警報発表を受けて営業を中止した。知らずにやってきたという市内の女性は、店内に入れずバス停のベンチで家族の迎えを待った。「風が吹いているのでさほど暑さは感じない。ニュースで北海道の津波は30センチと言っていたから、大きな波が押し寄せてくることはないのではないか」と話していた。【岩崎信道】
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