「加藤裕書展2025」(31日まで、東京・銀座の鳩居堂画廊3階)は、書人が言葉と対峙(たいじ)した豊かな時間がよみがえってくるだろう。
加藤裕さんは1952年、名古屋市生まれ。金子鷗亭に師事。地元・名古屋では12回個展を開いている。イタリアやチェコなど国際的な活動でも知られる。2021年、毎日書道展文部科学大臣賞。現在、毎日書道会理事、創玄書道会常務理事、書玄会会長。
東京での初個展は小品展となったが、言葉との向き合い方に注目したい。詩や俳句に親しみ、長い年月を経て、自らの血とも肉ともなった言葉の数々。今、自らに響いてくる素材を慎重に選んでいる。
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