2023年4月の桐生市長選を巡り、現職の荒木恵司市長(66)が代表を務める自民党支部から陣営に寄付した179万円を不記載としていた問題。自民党支部の会計担当者は、支部から荒木市長の資金管理団体に資金を移し、選挙費用に充てていたと弁明した。ただ、陣営の支出した額と、資金管理団体が市長選に支出した額は同一であるものの、内訳の項目は異なっており、整合性の取れない点が残っている。
毎日新聞は、①市長選の選挙運動費用収支報告書②荒木市長の資金管理団体「荒木けいじ後援会」の政治資金収支報告書(2023年分)――についても分析。①の総支出と②の選挙関係費の支出額は、353万6792円で合致している。
②の選挙関係費の内訳には、23年1月24日に8万7000円で購入した加湿空気清浄機、23年4月15日に19万300円で購入したジャンパー代が記載されている。一方、①には記載されず、内訳の項目が異なっていた。
内訳の項目が異なる理由について、自民党支部だけではなく資金管理団体でも会計を務める担当者は「選挙運動費用収支報告書の方が正しい」と説明。「支出の金額を合わせないといけないという感覚だった。資金管理団体の雑費のところで調整したと思う」と証言した。
荒木市長は「正直ここにはタッチしていませんでした」とコメント。会計担当者は「領収書とかも全部私が預かって、私が全部細かく出している」と責任を負った。【加藤栄】
Comments