夏の甲子園大会に出場しなかった高校3年生が全国から個人参加で集まり、4チームに分かれてリーグ戦などを行う「リーガ・サマーキャンプ2025in北海道」が、栗山、新十津川両町を主会場に開かれている。最終日の11日は、北広島市のエスコンフィールド北海道で試合が行われる。正午試合開始の予定で、観戦は無料。
一般社団法人ジャパン・ベースボール・イノベーションが主催し、2年連続の開催。春、夏の甲子園大会を頂点とする従来のトーナメント戦以外にも試合の機会を設け、高校卒業後のキャリア形成に向けたアピールや、成長の場とすることなどを目的としている。
今回は北海道を中心に南は沖縄まで、甲子園出場経験のある強豪を含む全国各地の高校から64人が参加。申し込み後に甲子園出場を決めた3人は参加を辞退した。
4日から弾力的な特別ルールも交えて試合を積み重ね、野球日本代表の投手コーチ、吉見一起さんによる指導や、読書習慣のきっかけ作りとして本の感想を伝え合う選手間の交流会も行われた。
リーグ戦最終日の9日は新十津川町ピンネスタジアムで全4チームが試合に臨み、真剣な表情で勝利を目指しつつ、相手の好プレーを笑顔でたたえる姿が見られた。
24年の能登半島地震で被災した石川県立門前高(輪島市)でプレーしてきた山本健文さん(18)は、遊学館との夏の石川大会3回戦で本塁打を放ちながらも惜敗。気持ちを切り替えて参加したといい、「今後に向け、いろいろな地域の選手とのプレーを通じて成長したかった」と話していた。
主催団体の阪長友仁代表理事は「選手たちは自分たちの学校以外の知らない世界に飛び込み、仲間ができた。この経験が夢や目標に向かってチャレンジするきっかけとなり、人生を切り開いてほしい」と願っていた。【谷口拓未】
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